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鼠径ヘルニア(脱腸)手術日記1~鼠径ヘルニア発症~
事の始まりは、今年の3月。
夜シャワーを浴びている時に、右下腹部が少し膨らんでいることに気が付いた。
特に痛みはなく「何だろう」と思って少し気になったが、次の日起きてトイレの時に見てみたら元に戻っていたので少し安心した。
だが、その日の夜シャワーを浴びようと風呂に入ったらやはり、前日のように膨らんでいた。
かなり心配になったので、次の日、大腸の内視鏡などの検査をしてもらっている内科クリニックに行くと、先生曰く「あっこれは鼠径ヘルニアだね。いわゆる脱腸。だから外科の病院で診てもらって。これは、外科の先生が初めにやる簡単な手術だよ。」と。
そこで、近所の大学病院への紹介状を書いてもらって、後日その病院の消化器外科へ。
診察室で診てもらうと、すぐに「これは、鼠径ヘルニア。脱腸だね。」と。
鼠径ヘルニアについて少し説明してもらう。
鼠径ヘルニアは、先天性と後天性があり、先天性の場合、生まれたときからヘルニア嚢が存在するため、乳児期から鼠径ヘルニアを発症する。
後天性の場合は、加齢や、立ち仕事、力仕事や運動によって鼠径部へ圧力がかかることで発症する。
50~60歳代の男性がなりやすいとのこと。
現在58歳。
まさに鼠径ヘルニア適齢期である。
治療は手術しかないとのこと。
「どうします?手術しますか?」と。
いきなり、手術の決断を迫られ少しあせる。
というのも、3か月前に、この大学病院で、網膜剥離の手術をしたばかり。
緊急手術で3泊4日の入院だったので大変だった。
目がやっと治ったばかりだったので、またか、と少し落ち込む。
「手術は早めにした方がいいですか?」と聞くと。
「そうですね。しなくてもしばらくは大丈夫だと思うけど、だんだん大きくなってくるし、一番危険なのが、腸が挟まって戻らなくなる嵌頓(かんとん)になると腸閉塞や腸が壊死してしまい命に係わることがある。そうなったら緊急手術になるので、早めに手術をしておいた方がいいですね。」と。
「あと、手術法は2つあって、従来の切開法と腹腔鏡。切開法は、腹腔鏡より手術時間が短くて全身麻酔はしない。ただ、4cmくらい切るので痛みは強くて傷跡が目立つ。腹腔鏡は、痛みが少なく傷跡も小さいが、手術時間が少し長く全身麻酔でします。あと、腹腔鏡でやると、もしも今後、前立腺などの手術する場合はその手術法が限定される。どちらでやるかは、とりあえずは、患者さんの希望に従うことになってます。ただ、ヘルニアの状態などによって腹腔鏡が切開法に変更になったりします。」と。
それと、手術の日程は、良性の手術は、毎週土曜日にやっていて、今からだと2か月後になると。
入院は、3泊4日。
金曜日に入院して、土曜日の午前中に手術。
そして問題なければ月曜日に退院というスケジュール。
その日は、少し検討させてください。と言って帰った。
それから2-3日、手術をするかどうか考えたが、歩くと段々お腹が痛くなってきたので、「これがずっと続くとゴルフや運動もできないし、満足に普通の生活もできないな。」と思い手術をすることに決めた。
手術法の切開法か腹腔鏡かは、ネットでいろいろ調べたら、やはり腹腔鏡の方が傷口も小さくて痛みも少なく、最近は腹腔鏡が主流になっているということなので腹腔鏡に決めた。
そして、手術の予約をするために病院へ。
腹腔鏡での手術を希望することを伝え、その日のうちに手術のための検査をした。
検査は、CT、心電図、血液検査、尿検査、肺機能。
新型コロナが、はやり始めていたので、感染しないかとかなり心配しながら検査した。
それと、3カ月前に網膜剥離の手術をしていたので、念のため後日眼科で目の検査をするように言われた。
全身麻酔だと眠っている間に、緑内障が発症する可能性があるとのこと。
あくまでも、念のため。
後日、眼科で目の検査をしたが特に問題ないとのこと。
数日後、検査結果と手術の日程の為に再度病院へ。
検査の結果は、全身麻酔でも全く問題ないので手術日を予約。
手術は2か月後の5月の始めの土曜日に腹腔鏡で。
前日の金曜日に入院して月曜日に退院予定。
その後、入院の手続きをして帰宅した。
あとは手術の日を待つのみ。
ただ、世間では、新型コロナウイルスが、はやり始めていて少しそのことが気がかりになっていた。
その後、新型コロナウイルスの感染拡大で、4月7日に、緊急事態宣言が発出されてしまった。
近くのいくつかの病院で、集団感染がおこって入院患者が感染したとか死亡したとか緊急の手術以外は延期とかのニュースがあり、入院手術はかなり心配になり、4月の終わりに大学病院に電話して相談すると、「手術は予定通りやってますが、感染などが心配なら延期してもいいと先生が言ってます。そして延期したら、その後心配がなくなったらまた手術の予約に来てください。」と。
とりあえず一旦キャンセルしてもらった。
ただ、この頃になると、鼠径ヘルニアは、少し大きくなってきて、時々痛むようになってきていた。
普通に歩くのもつらい時があり普通の生活にも支障がでてきて、早く手術をしたいと思っていたが、新型コロナの感染も怖いのでどうしようかと悩んでいた。
その後、5月25日に緊急事態宣言が解除されたので、そろそろ手術の予約に行こうと思っていたが、なかなか収束されずに逆にまた増え始めたので、やはり入院を伴う手術はやる気にはなれない。
そして、いろいろ調べると鼠径ヘルニアの手術は、最近は日帰り手術が増えていることを知り、日帰り手術なら感染のリスクも少ないと考えて、日帰り手術のできる病院を探し始めた。
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(2020年06月10日)
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