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鼠径ヘルニア(脱腸)手術日記3~日帰り手術当日~
先日、鼠径ヘルニア(脱腸)日帰り手術を専門クリニックで受けたので、その手術当日の状況を紹介します。
手術は、全身麻酔で腹腔鏡で行いました。
術式は、TAPP法より癒着が起こりにくく痛みが少ないと言われてるTEP法。
私は、59歳、男。
まず、手術の4週間ほど前に診察と手術日の予約と手術のための検査を受けました。
検査内容は、尿検査、血液検査、心電図、肺機能、エコー検査です。
そして、その1週間後くらいに検査の結果をもとに手術内容などについて説明を受けました。
手術当日は、11:15の来院予約で手術は12:00前位から。
手術前日は、夕食は消化の良いものを早めに食べ、00:00以降は絶食でしたが、アルコールは特には制限はなかったですが飲みませんでした。
手術当日は、9:00以降は絶飲。
熱中症対策のため、指示通り9:00にコップ1杯の水を飲む。
お茶などでもOK。
また、手術までにおへそをよく洗っておくように言われたので、綿棒を使ってお腹が痛くならない程度に前日までによく洗っておいた。
手術当日は、手術後に飲むための、水またはお茶とゼリーを持参する。
予約時間の5分ほど前にクリニックに着いて検温すると37.4℃。
平熱は、36.8℃くらいなので、ちょっと微熱。
恐らく手術前の緊張のせいだと思う。
受付で緊急連絡先の電話番号と名前を記入。
持参した、麦茶とゼリーを渡す。
そして、手術前の先生の診察。
先生から、昨日は眠れましか?と聞かれたので、「緊張してほとんど眠れませんでした。」と。
血圧も計って少し高め。
先生曰く「熱が少しありますが微熱なので問題ないですね。」と。
一昨日、鼻に食べ物が入ってしまってまだ残っている感じがあり、痰も少し気になっていると伝えると、「それは問題ないですよ。」と一安心。
その後手術着に着替えたあと、肺血栓塞栓症対策のための弾性ストッキングを履く。
看護師さんから、再度、手術や手術後のこと、おへそは洗ったか、ぐらぐらな歯がないかなどを確認。
全身麻酔は、呼吸が浅くなり、ときには停止するので手術中は、人工呼吸を行うために、口からのどを通して気管の中に管を挿入する。
その時に歯を損傷することがあるために、事前に歯の確認がある。
この時、自分は、以前頚椎症になったことがあり、長い時間、首を反ると再発する可能性があるので、手術の時と、手術後の回復室のベッドの枕を高くしてもらうことを伝えた。
ここの全身麻酔の手術は、浣腸や尿道カテーテルはないので楽。
そして、トイレに行ってから歩いて手術室へ。
手術室に入ると、看護師さん二人と麻酔の先生が一人。
手術台に仰向けに寝る。
緊張が最高潮!!
看護師さんに伝えてあった頚椎症の件で、バスタオルを枕に追加して調整してもらった。
身体に、血圧計や心電図などを取り付けて、点滴用の針を右手にさす。
口の上には、看護師さんが酸素マスクらしきものをあてがっている。
まさに、まな板の上の鯉。
こうなると、「もうどうにでもなれ」という感じで少し緊張も和らいできた。
そして、麻酔の先生から、「これから麻酔薬を入れますが、入れる時に少し痛みを感じるかもしれませんがすぐに寝てしまいますよ。」と。
この説明を聞いたと思ったら、あっという間に眠ってしまった。
麻酔の先生が言われていた痛みなどは特になかった。
眠りに入る感覚としては、自然に、す~っと眠ってしまったというか気を失ったという感じ。
特に、恐怖心などはなく自然にいつの間にか眠っていた。
だから、当然ながら手術中は全く記憶がない。
「〇〇さん、手術終わりましたよ。」という声が遠くで聞こえたような気がして、目を開けると、口には人工呼吸器が装着されているのが見えた。
「ああ、手術終わったんだな。」
と思ったことは覚えているだが、また眠ってしまったようで、次に覚えているのは、すでに回復室のベッドの上。
知らぬ間に、手術台から回復室のベッドの上に移動されていた。
看護師さんに「今何時ですか?」と聞くと、「14:00です。」。
手術前の説明で、先生から、手術中と手術が終わって麻酔が覚める時まで、身体が動かないように手や足はベルトで固定されていて意識がしっかりしてから外します。と言われていて、目が覚めた時に身動きができないとパニックになりそうでいやだなと思っていた。
看護師さんに、術前にそのことを聞くと、「目が覚めたらすぐに外しますし、ほとんどの人が覚えてませんよ。」と少し安心していたが、その通りで手足を固定されていたことは全く覚えていない。
点滴と心電図や酸素計、酸素マスクをして回復室のベッドの上で安静。
この酸素マスクも、苦しそうかなと思っていたがまったくそんなことはなく、むしろ普通のマスクをしているより気にならなかった。
気分が悪くなったり、事前に言われていた人工呼吸器のチューブの影響の、のどの痛みなども全くない。
回復室に来てから1時間後の15:00に看護師さんが、体温と血圧を測りに来た。
特に問題はないので一安心。
あと1時間安静にしてもらって、その後、水を飲んでゼリーを食べて、トイレに行って問題がなければ、先生に傷口を見てもらってよければ帰れますと。
仰向けに寝ている分には、意識ははっきりしていて、気分も悪くなることもなく、このまま帰れそうな感じで、痛みもほとんど感じなかった。
意識がはっきりしているので、眠くもならなかったので、2時間なかなか時間が経たなくて、早く時間が経たないかなとばかり思っていた。
そして、16:00。
血圧と検温をして特に問題がなかったので、酸素マスクが外された。
そして、看護師さんから「ベットから起き上がってみてください。起き上がれますか?」と。
起き上がろうとすると、やはり痛みが出る。
その痛みは、切り傷の時のようなヒリヒリした痛みを想像していたが、そうではなくズキッとする重い痛み。
筋肉痛をもう少し重くした感じ。
昔、腰の椎間板ヘルニアをやっているのでこういう時の起き上がりのコツは心得ているので、一度横向きになってからなるべくお腹に力を入れずに腕の力を使って体を起こした。
看護師さんから、「起き上がり方、上手いですね。」と褒められた。
そして朝受付に預けてあった麦茶を看護師さんが持ってきてくれたので麦茶を飲んだ。
問題なく飲める。
冷たくておいしい。
この時合わせて、痛み止めの薬を飲む。
次に、ゼリーを食べてみましょうと。
これも問題なく食べられて特に問題はない。
そして、次に点滴を引きながら歩いてトイレへ。
ふらつくことなどもなく普通に歩けて痛みはそれほどない。
問題なく、おしっこはたっぷりと出た。
手術を受けるにあたって、手術体験記などで尿道カテーテルを抜いた後におしっこをしたら痛くてたまらなかった、などのコメントがあったので心配だったが、ここは、尿道カテーテルを使わないのでよかった。
そして、その後先生が、痛みの状態と絆創膏の上から傷口を見て、「特に出血をしていないので大丈夫ですね。」と。
明日からシャワーは大丈夫ですが、絆創膏が剥がれたりしたら市販の絆創膏でいいので貼っておいてください。と
そして、身体に付けられていた、点滴や心電図などの機械が外された。
それでは、もう帰っても大丈夫なので服を着替えて受付に来てください。と。
着替えて、受付で清算した。
前もって、限度額適用認定証を出していたので支払額は、限度額で済んだ。
2週間前に受診したときの料金も手術と同じ月なのでちゃんと引かれていた。
時刻は、16:30。
それからクリニックの近所に住んでいる息子に車で迎えに来てもらって帰宅。
自宅までは、ちょっと距離があるので車でも1時間30分ほどかかったが、助手席のシートを少し倒して楽にしていたら痛みもそれほど感じずに問題なかった。
自宅に着いて、車を降りて家に上がるのにも一人で歩けたし、階段も登れて2階の自分の部屋にも問題なく行けた。
ほっとする。
手術前、先生から痛みは個人差がかなりあると聞いていたので自分はあまり痛みのない方なのかなと思う。
この日は、その後、夕食はその日初めての食事なので念のためおかゆと消化の良いものを食べて痛み止めを飲んで、しばらくソファーでテレビを見て早めに寝た。
やはり、ベットに横になる時は、痛む。
お腹が膨れている感じ。
仰向けに寝ている分には、ほとんど痛みを感じないが、寝返りをしようとしたり横になると痛い。
結局、この日は、仰向け中心に寝てどうしても自然と寝返りを打とうとしてその時に痛みが出るので起きてしまい、細切れ睡眠という感じて熟睡はできなかった。
とりあえず、ずっとストレスになっていた手術が終わって一安心。
想像していたより、日帰りの鼠径ヘルニア腹腔鏡手術は楽だったように感じる。
あとは、合併症などがなく完全に治ることを祈るばかり。
1週間後、術後の診察に行く予定。
早く完治して元の生活に戻りたい!!
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(2020年09月16日)
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